トラフカラッパ

カラッパ科



撮影 2011年11月:静岡県沼津市大瀬崎 先端 水深-12m 甲長約80mm


撮影 2011年11月:静岡県沼津市大瀬崎 湾内 水深-4m 甲長約80mm

トラフカラッパ 学名 Calappa lophos
 十脚目 / カニ下目 / カラッパ科 / カラッパ属
英名 Redstreaked boxcrab
生息域 東京湾以南の太平洋岸、福井県以南の日本海岸 ~ 朝鮮半島沿岸、中国、
              台湾、西部太平洋域、インド洋、アフリカ東海岸など

内湾の湾中から湾奥にて水深が10m~70mほどの砂底や砂泥底に生息しておりますが、
昼夜ともに水底を動き廻わっており砂の中で生息している2枚貝や巻貝などを探し当て、
頑強なハサミでこれらの貝をこじ開けたりして捕食しており、危険を感じると砂の中に
潜り眼だけを外に出して隠れてしまいます。
甲の後側縁に6歯、後縁に3歯あることで同属の他種と識別が可能にて、体地色は白色、
薄肌色等、鋏脚や甲の後半面に褐色や赤褐色の虎の様な斑紋が有りますが、甲長が
約40mmほどより小さな個体には虎の様な斑紋は見られず、成体には見られない褐色の
円紋が4個ほど甲面に入ります。



幼体:撮影 2013年3月:和歌山県紀伊大島須江 内浦 水深-16m 甲長約40mm


上の写真にて、赤色で囲った部分が後側縁の歯にて、黄色で囲ったところが後縁の
歯です。
和名の由来は成体の鋏脚などに見られる虎柄の斑紋模様からだそうで、カラッパの名は
インドネシア語で「 椰子の実 = kelapa ( クラパ ) 」から転じてカラッパと呼ばれる
様になったらしいです。


そしてカニ類のいつもの撮影パターンにて、砂に潜って隠れるのを指示棒などで外に
出しては撮影を繰り返していたところ、逃げていく左上の方向には ゴテンアナゴ
巣穴が。
「危ないぞ~」と思っていたら、案の定、

バクッ、バク~と食われてしまう トラフカラッパ君。

しかし、しばらく上の写真の姿のまま、両者とも全く動きません。

反対側から見てみると、実際には食われておらず、この後 トラフカラッパ君は
スタコラサッサと逃げて行きました。
人が熊に襲われた時の極意の様に、死んだフリしてたんでしょうかね?

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